看護師は優しい人が先に辞めてしまいがちですよね。
世間一般的に「看護師さん」という職業は優しいイメージなのに、なぜ?と疑問に思ってしまいますよね。
答えは生まれつき繊細な心を持つ『HSP』だからです。
HSPって何?
HSPは、Highly Sensitive Personの略称で、とても繊細な人、そういった気質の人を言います。
HSPは心理学上の概念であり、精神医学上の概念ではありません。
病気ではないので、気質や特性という感じですね。
以下は、HSPを研究する心理学者、飯村周平さんらが運営するサイトでのHSPの説明です。
HSP(Highly Sensitive Person)あるいはHSC(Highly Sensitive Child)とは、環境感受性がとくに高い人たちを表すラベルです。
Japan Sensitivity Research
研究では、感受性の高いグループにあたる人たち(上位30%程度)をHSP/HSCとラベリングして、その心理的特徴を調べることがあります。
Japan Sensitivity Research
HSPの特性を持つ看護師は患者さんの辛さに共感してしまいがちです。
HSPについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
▶︎HSPとは?HSP看護師の特徴を解説
辞めがちな優しいHSP看護師の特徴と理由
辞めがちな優しいHSP看護師の特徴と理由を解説していきます。
共感力が高すぎる
HSPは共感力が高いため、他人の悪口を聞いただけでもストレスになってしまいます。
特に新人看護師だと慣れていないため、患者さんに感情移入してしまいがち。
患者さんの辛さを感じ取ることができるからこそ、辛くなってしまいます。
また、先輩や同僚、患者さんのために頑張りすぎてしまうことも。
繊細すぎる看護師
先輩看護師から怒られる、インシデントを起こす恐怖、患者の死など、ストレスフルな看護師の仕事。
つらいことがあると泣いてしまうことが多い繊細すぎる看護師は精神的に疲労して辞めたくなってしまいます。
プレッシャーに弱い看護師
看護師の仕事は命に関わることが多いため、HSPは医療ミスを恐れてプレッシャーを感じすぎてしまいがちです。
その結果、心身ともに疲弊してしまいます。
ミスを気にしすぎる
誰にでもあるレベルのミスでも気にしすぎてしまいます。
ミスを気にしすぎると何もかも怖くなってしまいます。
煽られたり怒られたりすると余計に焦ってしまいますが、落ち着いて行動しましょう。
頑張り屋で無理しすぎてしまう
「みんな頑張っているから」と無理しすぎてしまう傾向にあります。
人間なので休むことも必要です。
頑張りすぎるといつか限界が来てしまいます。
我慢のしすぎはよくないですよ。
体力がない看護師
夜勤があったり休憩が取れないこともある看護師。
睡眠不足にもなりがち。
HSPには普通の人よりも休息が必要です。
- 頑張るべきことだけ頑張る
- 頑張らなくていいことで頑張らない
- やらなくていいことはやらない
- 無理しないで休む
- どうしても改善できないなら楽な職場に変える
▶︎HSP看護師が転職サイトを使うメリットと気をつけるべきこと、おすすめの転職サイト
自責思考のしすぎ
たとえ理不尽な怒られ方をしても「自分も悪かったよね」と自分を責めてしまう看護師。
意地悪な看護師は相手を陥れたいだけです。
真面目に受け止めるのではなく、必要のないことで悩まないようにしましょう。
細かいことを気にしすぎてしまう
「あの看護師は同期の〇〇さんより私に厳しい」「なんで怒ってるんだろう。私のせい?」など細かいことを気にしすぎてしまう看護師。
相手の不機嫌にそんなに深い意味はなく、ただの好き嫌いだったり、気分屋なだけの可能性があるので考えすぎないようにしましょう。
また、同期の成長と比べてしまうこともあります。
HSPは最初は慣れなくても後から伸びてくるタイプが多いので、あまり気にしなくて大丈夫です。
少しの差を気にするよりも1年後、2年後に成長できるようにしましょう。
断れない看護師
控えめで優しいからこそ、無理なお願いも引き受けて断れない看護師。
相手の顔色を気にしすぎてしまうところがあります。
お願いを全部聞いていたらキリがありません。
嫌なことははっきりNOと言いましょう。
プライバシーを侵害する看護師が苦手
プライバシーを無視して質問したり、勝手に人の情報を広める看護師が苦手。
特に「辞めたい」「転職したい」は周りの看護師に相談しない方がいいです。
ネガティブな情報ほどすぐに広まります。
公開処刑するタイプのお局看護師が苦手
ミスした時、みんなの前で公開処刑するタイプのお局看護師が苦手。
それだけで精神的に疲れてしまいます。
意地悪な看護師のターゲットにされやすい
意地悪な看護師のターゲットにされやすいのが優しい看護師。
優しい看護師は、言い返してこないから「いじめやすい」ということなんですね。
パワハラ・セクハラの対象になりやすい
医師や患者からのパワハラ・セクハラの対象になりやすい看護師。
優しいから、優しそうだから、言わないだろうと思われてしまいがちです。
HSPは強みになる!看護師の仕事に活かすことができる
前述した「辞めがちな優しいHSP看護師」は看護師に向いてないのではと思ってしまうかもしれませんが、諦める必要はありません。
HSPは逆に強みにもなる特徴です。
人の気持ちがわかる
人の気持ちがわかるからこそ、思いやりのある看護ができます。
相手のことを自分のことのように感じて考えるため、より良い提案をすることが可能です。
理想の看護ができるような職場を選んでみてくださいね。
些細なことに気づく
些細なことに気づくため、周囲のちょっとした変化に敏感。
また、最悪の場合を予測できるため、危機管理能力が高いことが特徴です。
本来は医療の現場に必要な能力なのに、評価されない職場もありますよね。
慎重な判断ができる
HSPはたくさんの情報を組み合わせて、高度に処理することができます。
そのため、深く考えて慎重に物事を判断することができます。
パッと決めてしまうことが求められる場面も多いですが、逆に決断が早い人ができないことができるというところを活かすと有利になります。
気配りが上手
相手への気配りが上手なHSPだからこそ、同僚や患者さんの立場になって物事を考えることができます。
気配りが上手だと、場の雰囲気も和みますし、感謝してもらえることも多いです。
教育に向いてる
新人の時に言われて嫌だったことを覚えていて、後輩には同じことをしたくない、そういう気持ちになれるからこそ教育に向いています。
同じHSPの優しい看護師を上手く伸ばすことができます。
HSPであることを活かそう!HSPに向いている看護師の仕事の特徴
優しいHSP看護師には忙しく、ピリピリした雰囲気の職場は合わないことが多いです。
質よりスピードが求められる職場は最悪。
心身ともに健康であることでより良い看護ができます。
人それぞれ向き不向きがあるので、自分に合った職場を見つけましょう。
医療行為が少ない職場
医療行為が多いと常に気を張っていなければならなかったり、ミスしないか不安になったりして精神的な消耗が激しいです。
重症度が低い
重症度が低いとピリピリする機会が減るため、感受性の高いHSP看護師におすすめです。
夜勤がない職場
HSPは過敏で繊細なため、人一倍疲れやすいです。
夜勤があると大きく身体に負担がかかるため、夜勤がない職場がおすすめです。
残業がない・休みが多い職場
「夜勤がない」にも関連しますが、十分に休めるように残業がないか少ない病院、あるいは有給休暇を取りやすい病院を選ぶといいです。
優しいHSP看護師に向いてる職場・働き方
優しいHSP看護師は、「①バタバタしない、②プレッシャーが少ない、③休みが取りやすい」働き方をすると、自分らしい理想の看護がしやすくなります。
回復期リハビリテーション病院
長期的なリハビリが必要な患者さんが入院します。
回復期リハビリテーション病院は入院期間が長いため、入退院の手続きも少なくて済みます。
同じ患者さんだと覚えてしまえば楽ですよね。
慢性期(療養型)病院
慢性期(療養型)だとその場に応じて行う医療行為が少なく、落ち着いてできて、急変も少ないため精神的な消耗が少なくて済みます。
また、入院期間の制限がないため、回復期リハビリテーション病院よりも1人の患者さんの入院期間が長くなっています。
クリニック
土日が休みで夜勤なし。基本予約が必要なので、バタバタしません。
ただし、小さすぎるクリニックだと看護師の数が少なく、体調が悪くても変わってもらいにくいというデメリットがあります。
完全予約制
完全予約制だと、急に患者が来ることがないため、残業が発生する可能性がかなり低く、バタバタしません。
美容クリニックなど自費診療だと完全予約制が多いです。
▶︎美容看護師になるには?仕事内容・収入・適性を解説
高齢者施設
高齢者施設は医療行為が少ないため、比較的楽であることが多いです。
- 特養、老健
- 有料老人ホーム
- 介護施設
- デイサービス・デイケア
訪問看護師
訪問看護師は、利用者の自宅で看護をします。
優しい看護師なら寄り添った看護ができます。
企業の医務室(産業看護師・企業看護師)
産業看護師(企業看護師)は、企業の医務室で社員の健康管理をする看護師です。
HSP看護師ならメンタルヘルスに関わる悩みを抱えている社員さんの味方になることができます。
保育園など学校の医務室看護師
いわゆる保健室の先生。
保育園から大学までありますが、幼ければ幼いほど転んで怪我をすることが多いので忙しくなりますが、子供好きにはおすすめです。
逆に、年齢が上がるほどメンタル系の悩みを持っている学生が増えます。
健診センター・献血ルーム
健康診断をする看護師です。
健康な人に決まった医療行為(採血など)をするだけなので、考えることが少なくて楽です。
単発スポットの派遣がメインです。
派遣ならレバウェル看護派遣というサイトがおすすめです。
幸せになろう!優しいHSP看護師がつらい時、楽になる方法
優しいHSP看護師がつらい時、楽になる方法です。
工夫する
つらい状況から抜け出すには工夫することが大切です。
- 気にしすぎない
- くよくよ後から考えすぎない
- オフの時に仕事のことを考えない
- たまには思いっきり遊ぶ
- 休みの日はしっかり休む
- 嫌なことは給料をもらうためのロボットになる
特に意地悪なスタッフの対応は給料をもらうためだと割り切りましょう。
病棟を異動する
病棟を異動すると、忙しさ、人間関係、看護師の性格も変わります。
異動できそうなら検討してみてください。
意地悪な看護師がどうしても嫌な場合、同じ病院だと顔を合わせる機会もあるため転職をおすすめします。
休職・退職する
どうしてももう限界という状態なら休職や退職も検討してみてください。
ニートになって幸せの看護師もいますよ。
転職する
転職することで問題が解決することはよくあります。
どうせなら楽しく働けた方がいいですよね。
- 人間関係が良い職場を探す
- 自分に合った働き方を探す
転職をするなら転職サイトで無料相談してみてください。
今、自分の経歴ならどれくらいの待遇が期待できるか、悩みに対してどんな仕事があるのかが分かります。