生まれつき繊細な気質を持つHSP (Highly Sensitive Person)。
HSPには大きく分けて、内向的な「非HSS型HSP」と、外向的で刺激を求める「HSS型HSP」がいます。
HSS型HSPは、好奇心旺盛で行動的な一方で、非常に繊細で疲れやすいという、一見すると矛盾した特性を併せ持つのが特徴です。
「この気質だと、看護師の仕事は難しいのでは?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
HSS型HSPの看護師さんが、自分の特性を理解し、働き方や環境を工夫すれば、看護師という仕事で能力を発揮することができます。
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HSS型HSPとは?特徴を知って対策しましょう
HSS型HSPとは、繊細な心を持ち、かつ刺激を求める刺激探求型のHSPです。
HSS(High Sensation Seeking)型のHSPは、外向的で刺激を求める一方で「繊細かつリスクは好まない傾向」にあります。ここが通常の外向的な性格と異なる部分です。
刺激を求めて新しいことにチャレンジしたり人と関わるものの、繊細なために刺激を受け取りすぎてしまって疲れやすいのが特徴です。
特徴を知って対策
HSS型HSPにも「得意と苦手」があります。
まずはHSS型HSP看護師の特徴をご紹介していきます。
あなたにとって、何が弱点で、何が強みなのかを知ったり、
『自分はこれをするとすごく疲れる』『これをすると元気になる』を知っていくことで、
パフォーマンスを最大限発揮できるでしょう。
HSS型HSPの看護師あるある!特徴10選
それでは、HSS型HSPの看護師あるあると特徴をご紹介します。
新しい知識やスキルを積極的に吸収する
HSS型HSPさんは、新しいことへの好奇心が旺盛です。そのため、医療の進歩や新しい治療法、最新の看護技術などについて、自ら積極的に学び、知識やスキルを吸収しようとします。
常にスキルアップを目指し、より良い看護を提供しようと努力する向上心は、看護師として大きな強みとなります。
行動力があり、フットワークが軽い
「これをやってみたい!」と思ったら、すぐに行動に移せるフットワークの軽さもHSS型HSPさんの特徴です。
新しい部署への異動や、研修への参加、ボランティア活動など、興味を持ったことには躊躇なく飛び込みます。この行動力は、時に周囲を驚かせ、新しい風を吹き込む存在となるでしょう。
患者さんのわずかな変化にも気づきやすい
HSPの特性である「繊細さ」は、看護の現場で大いに活かされます。
患者さんの表情のわずかな変化、声のトーン、いつもと違う仕草など、周囲が見落としがちなサインにもHSS型HSPの看護師さんは敏感に気づくことができます。
これにより、患者さんの体調悪化の早期発見や、精神的な変化への迅速な対応に繋がります。
シフト制勤務で生活リズムが乱れがち
刺激を求める一方で、繊細なHSS型HSPさんは、生活リズムの乱れに弱い傾向があります。
夜勤や不規則な勤務体制は、概日リズムを乱し、心身の疲労に繋がりやすいため、「シフトの度に体調を崩す」「寝不足が続く」といった悩みを抱えがちです。
仕事とプライベートのON/OFFの切り替えが難しい
仕事への情熱がある一方で、感受性が豊かなため、一度仕事モードになるとなかなか気が休まらないことがあります。
患者さんのことや職場の人間関係など、気になることがあると家に帰ってからも頭から離れず、精神的に疲弊してしまうケースも少なくありません。
周囲の感情に影響されやすい
HSPの共感力の高さは、看護師として患者さんに寄り添う上で重要ですが、同時に周囲の感情に強く影響されてしまうという側面もあります。
職場の人間関係のストレスや、患者さんの苦痛、悲しみ、怒りといったネガティブな感情を自分のことのように感じてしまい、精神的な負担を抱えやすい傾向があります。
完璧主義で自分を追い込みがち
「もっと良くしたい」「完璧にやりたい」という思いが強く、自分に高い基準を設けがちです。
そのため、少しでもミスをしたり、思い通りにいかなかったりすると、自分を責めてしまい、必要以上に落ち込んでしまうことがあります。
この完璧主義が、自己肯定感の低下や燃え尽き症候群に繋がることもあります。
アイデア豊富で、新しい業務改善を提案する
HSS型HSPさんは、物事を多角的に捉え、独創的な視点を持っています。そのため、看護の現場で「もっとこうすれば良くなるのに」といった改善点に気づきやすく、積極的に新しいアイデアや業務改善を提案することがあります。
その提案が、職場の効率化や質の向上に繋がることも少なくありません。それを高評価してくれる職場であれば、能力を発揮できるでしょう。
やりがいを感じると爆発的な集中力を発揮する
好奇心が刺激され、「これは面白い!」「やりがいがある!」と感じる仕事に出会うと、HSS型HSPさんは驚くほどの集中力と行動力を発揮します。時間を忘れて没頭し、短期間で大きな成果を出すことも可能です。
この「ゾーン」に入る感覚は、HSS型HSPの看護師にとって大きな喜びとなります。
刺激の少ない環境では物足りなさを感じる
刺激を求めるHSS型HSPさんは、ルーティンワークが多く、新しいことへの挑戦が少ない環境では物足りなさを感じやすい傾向があります。単調な業務が続くと、モチベーションが低下したり、飽きてしまったりすることもあります。
常に新しい学びや変化を求めるため、そうした環境では本来の力が発揮しにくいと感じるかもしれません。
HSS型HSP看護師の働き方:才能を活かし、自分らしく輝くヒント
HSPは環境を間違えると能力が発揮できないと言われていますが、HSS型HSPも同じです。
その繊細さと刺激希求性という二面性を持つからこそ、働き方を工夫することで、本来の能力を最大限に発揮し、イキイキと活躍できます。
自分の「刺激量」を調整できる環境を選ぶ
HSS型HSPさんにとって、適切な「刺激量」はパフォーマンスを大きく左右します。
- 急性期・救急外来など刺激の多い環境: 新しい疾患や緊急性の高い状況は、HSS型HSPさんの好奇心を刺激し、高い集中力を発揮できる場となるでしょう。常に変化があるため、飽きることなく業務に取り組めます。
- 慢性期・回復期・在宅看護など落ち着いた環境: 刺激が過多になりやすいと感じる場合は、比較的落ち着いた環境を選ぶことで、心身の疲弊を抑えられます。患者さんと深く関わる中で、やりがいを見出せることも多いでしょう。
人によって適切な「刺激量」が異なるので、自分の特性を理解し、ストレスなく働ける「刺激量」の環境を選ぶことが重要です。
部署異動や転職を検討する際には、その点も考慮に入れましょう。
マルチタスクを避け、集中できる時間を作る
複数の業務を同時にこなすマルチタスクは、繊細なHSS型HSPさんにとって大きな負担となることがあります。
- タスクの優先順位付け: 1日の業務をリストアップし、優先順位をつけて一つずつ丁寧に取り組むことを意識しましょう。
- 集中できる環境作り: 可能であれば、書類作成や記録など、集中して行いたい業務は、中断されにくい時間帯や場所で行う工夫も有効です。
周囲に協力を求めたり、業務の割り振りについて相談したりすることも大切です。
このような業務を急かされてじっくりできないような環境では混乱してしまう可能性もあります。
定期的なリフレッシュと休息を確保する
刺激を求めるHSS型HSPさんは、つい頑張りすぎてしまう傾向があります。心身の疲労を蓄積させないために、意識的に休息を取ることが不可欠です。
- 有給休暇を計画的に取得する: 疲労がピークに達する前に、リフレッシュのための有給休暇を計画的に取得することも重要です。
- 休息日には仕事から完全に離れる: 勤務がない日は、意識的に仕事のことを考えない時間を作りましょう。趣味に没頭したり、自然の中で過ごしたりするなど、自分が心からリラックスできる活動を取り入れるのがおすすめです。
- 睡眠の質を高める工夫: 不規則な勤務の中で睡眠を確保するのは難しいですが、寝室環境を整えたり、入浴でリラックスしたりするなど、できる範囲で睡眠の質を高める工夫をしましょう。
信頼できる人に相談できる環境を作る
感受性が高く、周囲の感情に影響されやすいHSS型HSPさんにとって、心の状態を話せる相手がいることは非常に重要です。
- 職場の同僚や先輩: 職場での悩みを共有できる同僚や、理解のある先輩に相談することで、精神的な負担を軽減できます。
- 家族や友人: 仕事と関係ない場所で、安心して話せる家族や友人の存在も心の支えになります。
- 専門家やカウンセリング: どうしても一人で抱えきれない場合は、職場の産業医や心理カウンセリングなど、専門家を頼ることも検討しましょう。
悩みを抱え込まず、適度にアウトプットすることで、精神的な安定を保てます。
自分の強みを活かせる役割を見つける
HSS型HSPの特性は、看護師として大きな強みになります。自分の得意なこと、やりがいを感じることを追求できる部署や役割を見つけることで、仕事への満足度が向上します。
- 教育や指導: 新しい知識やスキルを吸収し、それを人に伝えるのが得意なHSS型HSPさんは、新人教育や学生指導などで活躍できます。
- フットワークの軽さを活かす: 地域連携や多職種連携など、様々な場所に出向く機会のある役割は、HSS型HSPさんの行動力を活かせます。
- 共感力と観察力: 患者さんの訴えにじっくり耳を傾け、些細な変化にも気づける特性は、精神科看護や緩和ケアなどで特に活かされるでしょう。
環境調整や業務改善を積極的に提案する
HSS型HSPさんは、現状に対する課題意識が高く、改善点を見つけるのが得意です。
- 業務効率化の提案: 「もっとこうすれば効率的になるのでは?」といったアイデアがあれば、積極的に提案してみましょう。それが職場全体の働きやすさに繋がることもあります。
- 自身の働き方の相談: 例えば、「夜勤明けの休憩時間をもう少し確保したい」「この業務は別の方法で行いたい」など、自分の働き方について上司に相談し、改善を求めることも必要です。
主体的に動くことで、自分にとって働きやすい環境を自ら作っていくことができます。
HSS型HSP看護師の適職:特性を最大限に活かせる職場を見つけよう
HSS型HSPの看護師さんは、繊細さと旺盛な好奇心というユニークな特性を持つからこそ、一般的な看護師のイメージにとらわれず、自身の強みを最大限に活かせる職場を見つけることが重要です。
ここでは、HSS型HSPの看護師さんが輝ける可能性のある「適職」について解説します。
新しい知識や変化が多い分野:刺激と探求心を活かす
HSS型HSPさんは、新しい情報や変化に富んだ環境でこそ、その好奇心と探求心を大いに発揮します。
- 急性期病院・救急外来: 刻一刻と状況が変化する急性期や救急の現場は、HSS型HSPさんのフットワークの軽さと即応力が求められるため、非常に高いやりがいを感じられるでしょう。様々な疾患や症例に触れることで、常に新しい知識を吸収できます。
- 専門性の高い部署(手術室、ICU、透析室など): 特定の分野に特化し、深い知識と高度なスキルが求められる部署も適しています。専門性を追求する中で、HSS型HSPさんの完璧主義な一面がプラスに働き、スペシャリストとして活躍できる可能性があります。
- 教育・研究機関: 医療の進歩に常に触れ、新しい知識を学び続ける教育や研究の場も適しています。HSS型HSPさんの知的好奇心が満たされ、後進の育成や医療の発展に貢献できるでしょう。
- 応援ナース・トラベルナース: 応援ナース(トラベルナース)は離島などの病院に応援として派遣されるナースです。半年などの短期で新しい土地に行くため飽きにくく、常に刺激が欲しい人におすすめです。休日には観光したり、旅行気分で仕事ができます。

患者さんとの深い関わりを築ける分野:共感力を活かす
HSS型HSPさんの持つ高い共感力と細やかな観察力は、患者さん一人ひとりに深く寄り添う看護において大きな強みとなります。
- 緩和ケア病棟・ホスピス: 患者さんの身体的・精神的な苦痛を和らげ、尊厳を守る緩和ケアは、HSS型HSPさんの共感力が存分に活かせる分野です。患者さんの感情の機微を敏感に察知し、寄り添う看護ができます。
- 精神科病棟: 心の病を抱える患者さんに対し、深い理解と忍耐力が求められる精神科看護も適しています。HSS型HSPさんの繊細さが、患者さんの心の声を聞き取る上で役立ちます。
- 在宅看護・訪問看護: 患者さんの生活環境に入り込み、個別性の高いケアを提供する在宅看護は、一人ひとりと深く関わることを重視するHSS型HSPさんに向いています。臨機応変な対応力も求められるため、刺激も得られます。
共感力を活かしたい場合には「こころのケア」ができるような職場を選ぶと良いでしょう。
クリエイティブな要素がある分野:アイデアと行動力を活かす
HSS型HSPさんの豊かな発想力と行動力は、ルーティンワークにとどまらないクリエイティブな要素がある分野でも活かせます。
- 病棟の業務改善・委員会活動: 既存のやり方にとらわれず、「もっと良くしたい」という視点を持つHSS型HSPさんは、業務改善プロジェクトや各種委員会でリーダーシップを発揮できるでしょう。
- 地域連携室・退院支援部門: 病院と地域、多職種との連携を担う部署では、HSS型HSPさんのコミュニケーション能力とフットワークの軽さが役立ちます。新しい連携体制の構築などにアイデアを活かせます。
- 広報・研修担当: 病院の魅力を発信したり、看護師向けの研修プログラムを企画・実施したりする部署では、HSS型HSPさんの表現力や知的好奇心が活かされる可能性があります。
ワークライフバランスを調整しやすい分野:自分を守る選択
刺激を求める一方で、繊細ゆえに疲弊しやすいHSS型HSPさんにとって、ワークライフバランスを保てる環境も重要な適職の条件です。
- クリニック・診療所: 病院に比べて規模が小さく、日勤のみの勤務が多いクリニックは、比較的落ち着いた環境で働きたいHSS型HSPさんにとって選択肢の一つです。患者さん一人ひとりと丁寧に向き合える時間も確保しやすいでしょう。
- 企業・学校の保健室: 医療行為の頻度が少なく、規則的な勤務時間で働ける企業の保健室や学校の保健室は、心身の安定を重視するHSS型HSPさんにとって魅力的な選択肢です。
- 派遣看護師: 契約期間が終了すれば、円満に次の職場に移れるのが魅力的です。色々な職場や環境を試してみたい人におすすめの働き方です。残業も少ない傾向にあります。
- 自由な働き方ができるフリーランス: 訪問看護ステーションからの業務委託や、イベント救護、健診業務など、単発で自由に働くスタイルは、HSS型HSPさんの独立心と行動力を活かしつつ、自分のペースで仕事量を調整できるため、疲弊しにくい働き方と言えます。

HSS型HSPの看護師さんの適職は、決して一つに絞られるものではありません。
自身の「刺激への欲求」と「繊細さ」という二つの特性を理解し、どちらの側面をより活かしたいか、どのような環境なら心身ともに健康に働けるかを考えることが、あなたにとっての「最高の適職」を見つけるための第一歩となるでしょう。
職場の人間関係、雰囲気、離職率を事前に教えてもらえる
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